行政書士の方はレンタルオフィスで開業しても良いのでしょうか。
開業直後の売上を十分に予想することが難しいことから,レンタルオフィスで開業することを検討している方も少なくないと思います。
そこで,本記事では,行政書士の方がレンタルオフィスで開業することの是非を検討した上で,行政書士の開業にオススメのレンタルオフィスをいくつかご紹介します。
行政書士の開業とレンタルオフィス
結論としては,行政書士の方はレンタルオフィスの形態にもよるものの,基本的にレンタルオフィスで開業することが可能です。
たとえば,大阪府行政書士会の「行政書士新規登録申請の手引」には,次の記載があります。
レンタルオフィスでの登録は守秘義務確保のため,執務スペースは鍵付きの区切られた部屋であること,郵便物は混ざらないこと,行政書士事務所としての表示が可能であることが必要です。
この記載からは,次の要件を充足する場合には行政書士の方がレンタルオフィスで開業可能であることが可能であることが分かります。
- 鍵付きの区切られた部屋であること
- 郵便物が混ざらないこと
- 行政書士事務所としての表示が可能であること
これと同じような記載は,京都府行政書士会の「行政書士新規登録申請の手引き」にも見られます。次の通りです。
レンタルオフィスでの登録は,守秘義務確保のため,執務スペースは鍵付きの区切られた部屋であること,郵便物は混ざらないこと,行政書士事務所としての表示ができる こと等を確認しています。
行政書士の方がレンタルオフィスを選ぶポイント
上記の通り,行政書士がレンタルオフィスで開業することは基本的に許容されます。
他方で,大阪府行政書士会の上記「行政書士新規登録申請の手引」には,次の記載があります。
執務スペースの形態によっては行政書士事務所として不適当と判断される場合がありますので,注意してください。
また,福岡県行政書士会の「行政書士新規登録の手引」にも,次の記載があります。
執務スペースの形態によっては行政書士事務所として不適当と判断される場合がありますので,不明な点がありましたら,契約前に事務局までお問合せください。
したがって,行政書士の方がレンタルオフィスを選ぶ場合には,次の点を確認するのが良いと考えられます。
- 鍵付きの個室であること
- 専用の郵便受けがあること
- 既に別の行政書士が開業していること
上記3点目については,仮に別の行政書士が既に開業している事実が存在しないとしても,それだけで当該レンタルオフィスでは開業できないということにはなりません。
しかし,別の行政書士の方が既に開業している事実があれば,そのレンタルオフィスでの開業は基本的に認められると考えられます。
行政書士の方が利用できるレンタルオフィス
上記「レンタルオフィスを選ぶポイント」を踏まえると,たとえば次のような事業者が提供するレンタルオフィスであれば,行政書士の方の開業に適していると考えます。
ビズサークル は,地方にも多くの拠点を有していることから,地方での開業を考えられている方は,こちらの利用を一度検討してみるのが良いかもしれません。
当サイトの方で調査したところによれば,料金的にはビズサークルよりも金額が上がりそうですが,世界120カ国で3400拠点を運営しているリージャス(Regus) も,敷金や礼金といったイニシャルコストが0円であり,こちらも検討対象になるでしょう。
最後に
本記事では,行政書士の方が開業時にレンタルオフィスを利用するという選択肢について,その可能性や注意点を整理しました。
上記の通り,行政書士の方が開業するにあたっては,レンタルオフィスの利用が禁止されているわけではありません。
本記事の内容のご参照の上,まずはレンタルオフィスで初期費用を抑えて開業するという選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。